M & A

事業承継とは、文字通り“事業を受け継がせること”が目的ですから、
信頼できる会社へ事業の未来を委ねるという『M&A』も、
親族内承継や社内承継と同じく事業承継の方法のひとつです。

買い手となる会社にとっては将来への成長戦略投資として
M&A を合理的に検討されなければなりません。

売り手となる会社の経営者にとっては
苦労して育て上げた会社や事業の価値を正しく評価され、
会社の生み・育ての親として満足と納得のいくM&Aでなければなりません。

M&A には、合併や会社の買収、事業の売却など様々な形態があり
専門的な指導や援助は不可欠です。

CASE 1事例ほろ苦い事業譲渡

A社の創業社長(70歳代)が体力的な限界から事業を閉じることを考えていたとき、成長意欲満々の同業種B社がM&Aを打診。A社社長は売却を迷いましたが、専門家の相談指導を経て、これまでの事業の資産負債、債権債務の引き継ぎをせず、3名の若い技術者と取引先を引き継ぐという事業譲渡の形をとりました。B社は、育て上げるのに時間を要する優れた技術者を手に入れました。A社は、事業を整理する苦痛が軽くなり、資金と安心を手にしました。しかし、その後、2年の約束で相談役としてB社に移ったA社社長が約束の期限を過ぎて退職した後、3名の技術者はB社を辞めてしまいました。

CASE 2事例始まらなかった売却

創業40年を超える社員数10名程度の会社の高齢社長は会社を売りたいと考え、専門家の指導を求めました。厳しい業況とはいえ長年の顧客の蓄積もあり経営は黒字。社長のほか数名の株主の合意は取り付けられるということでしたので、買い手企業を探し始めることになりました。ところがある日、社長は「これまで事業を支えてきてくれた社員にM&Aについて理解してもらえるように話したい」と専門家に連絡。思いとどまるよう指導を受けたにもかかわらず、社員への説明を行いました。どうぞ売ってくださいと答える社員がいるはずはなく、M&Aは頓挫しました。数年後、社長は亡くなりましたが、その後、後継者のいない会社がどうなったかはわかりません。

CASE 3事例未来志向の経営統合

後継者がいないA社社長は、自分や同族の未来より、事業の将来性と発展の可能性を考え、B社に戦略的な経営資源の統合を持ちかけました。社長同士の意気投合の後、確実な実現のための専門性を求めて専門家に相談しました。2社はいずれも小規模ですが、技術と実績に基づく信用や取引の厚みはそれぞれ個性的であり、それを統合したときには相乗効果や面白い可能性が予想されるものでした。しかし、会社にはそれぞれの歴史、人、文化があり、経営や財務の事情にも違いがあります。そこで、それらを尊重しつつ経営統合の実を取るために株式移転で持株会社を設立。専門家の力を借りてそれぞれの企業価値を査定し経営の改善を進めながら、発展的な統合の現実的なあり方を模索して、2年をかけ合意に至りました。稀な例ですが、これからの中小企業の生き方の一つを示す良い事例となるでしょう。

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